産休中に読んでよかった一冊
今月のブログを担当する平林と申します。昨年妊娠中にリチェインに転職し、産休及び育休を経て今年の5月に復職しました。
現在は久しぶりの業務に緊張しながらも、日々子育てと仕事の両立に奮闘しております。
私は産休・育休中に計10冊の本を読んだのですが、今回はその中で私に大きな影響を与えてくれた一冊についてお話したいと思います。
その一冊というのが、ポール・カラニシ著『いま、希望を語ろう 末期がんの若き医師が家族と見つけた生きる意味』です。
この本は36歳で末期がんを宣告された脳神経外科医の著者が闘病生活を記録したもので、患者と医師という2つの視点で描かれています。
また、著者は医師になる前に文学を学んでいたということもあり、文章が文学的で美しいところがとても多く、読み応えのある一冊となっています。
内容についての詳細は割愛しますが、この一冊で私が一番印象に残っているのは、人生を喜怒哀楽で定義するのではなく、何をしたのか・何をするのかという“行動”に基づいて生きる意味を見出し、そこに向かって生きていくという著者の姿勢です。
末期がんを宣告されても医師を続け、子を持つことを決断する。
著者はそれを新しい自分のアイデンティティを見つけることと表現しています。
昔から感情に左右されて落ち込んだり悩んだりすることの多い私にとって、まさに目から鱗でした。
いまでも育児や仕事で躓くたびにこの本を思い出すようにしています。
状況が変われば行動も変わる。
自分の行動や日々の出来事を感情的に落とし込むのではなく、事実として受け入れた上で何ができるか・何をしたいのかを考え、少しずつ自分のアイデンティティを築いていく。
妊娠という新しいステージに立ち、出産・子育てを控える当時の自分に一番フィットした一冊だったなと思っています。
新しいステージを迎える方もそうでない方も、ぜひ読んでいただきたいです。
↑産休中に実家の近くで撮影した富士山です
平林