北の秋田ツアー「アキタライフ」

北の秋田ツアー

1012日(土)~1014日(月)23日で秋田県主催の「アキタライフ」に参加させていただきました。

今回は、「北の秋田」能代山本エリア(能代市、藤里町、三種町、八峰町)をめぐる23日のツアー


出典:じゃんごブログ

大まかな内容としては
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日目「 先輩移住者との交流&古民家のある暮らし体験 」
2日目「木都ツアー/原木から製品ができるまで体験ツアー 」
3日目「 木の源流「ブナ森散策」 」

参加者は私を含め、東京・神奈川から8名が参加しました。

1日目は、
三種町にある、100年ほど前の古民家を再活用し、地域のコミュティスペースとして活用されている「湖北邸」を訪問しました。地域に根づいた文化を象徴する建物のつくりで、そのすぐれた木材建築手法や、当時のままの家具、ふすまに描かれている鶴やトラの絵などの背景を学ばせていたいだきました。

 

その後、古民家再生に取り組む地元住民の方々と一緒に、地域の食材を使った手料理を囲みながら、三種町のくらしについて、お話を伺いました。

「湖北邸」というまちの「場所」を中心に、地域のつながりが改めて強くなり、その中でさまざまな活動が生まれ、地域から外の人も巻き込んだ様々なイベントが行われていました。
次回は、私もその素敵な「場所」で素敵な時間を作り出したいです。

 

 

 

その後、八峰町に移動し、「手這坂」にある古民家にて、八峰町にて地域資源を活かしたイベントの開催やボランティア活動、地域の課題解決に向けた取り組みをしているHAPPO TURNのメンバである、須藤 和彦さん、鈴木 さん、木村 友治さんからここ数年における八峰町の取り組みについてお話を伺いました。

 

その流れで、
大人の秘密基地。白神山地の麓で海を楽しむ貸切コテージCRANDSにて夜ご飯を頂きました。本当に素敵な場所です!夜は木村 友治さんの「手這坂」にある古民家(NPO法人 ミチのクニ手這坂)にて宿泊。実は、私達が第1号の宿泊客でした!茅葺き屋根の古民家で、内装はおしゃれで、寝る直前まで、木村さんが秋田にきてからこれまでの12年間のさまざまなお話を伺いました。物腰柔らかく、とっても素敵な人でファンになりました!

2日目は、
能代市内にてミナトファニチャーを経営されている、湊 哲一さん企画の木都ツアー。

青森ヒバ、木曽ヒノキと並んで日本三大美林のひとつとされる、秋田杉。大館市から能代港を経て日本海に注ぐ米代川流域の森は、天然秋田杉の産地として知られている。そのため、北前船が行き来していた1600年代くらいから能代は港町として発達し、大正時代から昭和初期にかけて隆盛を極め、全国に名高い「木都」として栄えていました。その中で、今も残る製材所や、木材のあらたな活用をしている会社を訪問させていただきました。

東北木材
瀬川銘木
ミナトファニチャー
能代製樽所
大栄木工

どこもとても個性に溢れ、それぞれの魅力があり、ここですべてを書き出すことは不可能なのですが、私の知らなかった仕事で「銘木(めいぼく)」を中心に扱う、瀬川銘木さんは寿命や、災害で倒れた森の木や神木など買取り、天井板や建具材および造作材やテーブル厚板をつくりだし、神社やお寺の建具など利用されています。

その作られた製品はどれも木の本来持つチカラ・美しさが表現され、その技術力の高さに驚かされました。優れた木材をキチンと大切に利用すること、本来日本人が持つモノを大切にする精神を感じることができました。いまはその技術を継承する人は減っているそうですが、日本の文化をまもるためにも守るべき技術だと感じました。

瀬川さんはお話もうまく、木に対する愛情にあふれていました。いままでなとなく見ていた木目がどのように作られているのか学ぶことができ、ついつい帰ってきたあとも、身近にある木の木目を見るようになってますw

夜は、藤里町のコミュティスペースで粕毛地区「農家民宿」のお母さんたちと、ふるさと元気塾のメンバの方々、地域おこし協力隊の方々と、あきたこまちで作ったきりたんぽやイワナ、みがきにしんをつかった料理など地元の食材を中心とした手作りの郷土料理を味わいながら、藤里町の自然やくらしについてお話を伺いました。

そのまま農家民宿に移動し、お母さんとテレビをみながら、まるで田舎の実家でくつろぐような感覚で、お酒を飲みながら楽しくお話させていただきました。

3日目は、
当初予定では世界自然遺産白神山地のブナ森を散策する予定でしたが、台風の影響で入ることができず、「白神山地世界遺産センター藤里館」にて、ガイドの方から白神山地についてのお話を伺いました。

白神山地には人の手がほとんど入っていない原生的なブナ林が東アジア最大級の規模で分布しています。1993年(平成5年)12月に世界遺産(自然遺産)に登録されました。

日本の国土面積の3分の2は森林(2508万ヘクタール)であり、その4割(1029万ヘクタール)は戦後すぐに農林水産省が植林事業として推進した「スギ」や「ヒノキ」などの人工林で占められているのですが、本来日本の土地は、本来ブナで覆われていたそうです。

ブナの種子は、数年おきにある程度の規則性で、豊作と凶作を繰り返しているそうで、これは「種子が非常に少ない年をつくることによって捕食者である昆虫の密度を下げておき,翌年たくさんの種子を生産すると昆虫の増加率が追いつかないために,捕食から逃れて健全な種子をたくさん残すことができる」というもの。ブナの木が、森の生態系をコントロールしているとも言えます。自然の中に隠れている生物の神秘を感じました。

23日の濃縮された秋田県北のツアーを通して、その自然の素晴らしさと自然をうまく活用している産業の可能性など多くのことを学ばせていただきました。またお会いできた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。本当に人情味あふれる素敵な人ばかりでした。

このつがなりを活かす新しいカタチを仕事として創り出していきたいと考えています。