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Windows 95以来のゲームチェンジ。AIネイティブ時代に、私たちが「つくる」ことの意味

代表取締役の向井です。 まずは、2025年という激動の1年を、こうして無事に走り抜けることができたことに、深く感謝申し上げます。 年始にあたり、少し立ち止まってこの1年を振り返ってみました。そこで改めて感じた、私たちの業界に起きている地殻変動について、今日は書き留めておきたいと思います。


2025年、私たちは今、猛烈なスピードで進む技術革新の渦中にいます。

この1年を振り返るだけでも、AIの進化は目覚ましいものでした。ChatGPTやGeminiから次々と発表される新しいLLMモデルは、その都度私たちを驚かせ、可能性を広げてくれました。そして、その流れを決定づけるかのように年末に発表されたGoogleの「AntiGravity」をはじめとするAIネイティブな開発ツールの登場は、単なる効率化の枠を超え、ソフトウェア開発のあり方そのものを根底から覆そうとしています。

プログラムを作ること、サービスのベータ版をローンチすること。これらが、かつてないスピード感で実現されていく。

今日は、この変化がIT産業に突きつけている「新しいルール」について、私が日々考えていることを書き留めておきたいと思います。

「リレーゲーム」の終焉と、個の時代の到来

これまでのシステム開発は、いわば「リレーゲーム」でした。

個人の頭の中にあるアイデアを、要件定義者が言語化し、設計者が形にし、開発者がコードに落とし込む。複数の専門家を挟み、多くの時間をかけてバトンを繋ぐことで、ようやく一つの形が出来上がっていました。

しかし今、このリレーは「個人 対 AI」という極めてシンプルな構造に置き換わりつつあります。

思いついたアイデアをAIと壁打ちし、その場でプロトタイプまで組み上げる。これまで数人月かかっていた工程が、たった一人で完結してしまうのです。

これは、従来のIT産業を支えてきた「労働集約型モデル」の崩壊を意味します。

「人を増やせばシステムが作れる」という時代は終わり、「誰がAIと共に何を創るか」だけが問われる時代になったのです。

経験値のパラドックスと、若手の育成

この変化は、残酷な問いも投げかけます。

AIが作業を代行してくれる時代において、より抽象度の高い「個人の経験値」や「人間味」といった価値は、相対的に高まっていきます。

しかし一方で、まだその経験を持たない若手は、どこでその価値を身につければいいのでしょうか? かつて私たちが下積みとして経験した「要件定義」や「設計」「コーディング」の反復練習。それらがAIに置き換わった時、若手は何を通して成長し、どうやって「人間としての厚み」を吸収していくのか。

人の育て方も、仕事の仕方も変わらざるを得ない。これはIT業界全体が直面している、非常に大きな課題だと感じています。

「英語圏への留学」としてのAIプログラミング

ただ、悲観することはありません。学習のプロセス自体もまた、進化しているからです。

これまでのプログラミング習得は、1から基礎を積み上げる「階段」のようなものでした。

  • 要件定義をしたことがない
  • 設計をしたことがない
  • コードを書いたことがない

だから、プログラムは作れない。それがこれまでの論理でした。

しかし、AI時代はこの文脈が逆転します。

「作れないけど、AIを使えば動くものが作れる」 のです。

これは、英語学習に似ています。

日本人が義務教育で何年文法を学んでも話せるようにならないのに対し、英語圏で暮らせば、文法が完璧でなくとも「通じる英語」があっという間に身につく。

これと同じことが、プログラミングの世界でも起きています。

  1. まず、AIにやりたいことを伝えて、動くものを作ってしまう。
  2. 途中でわからないことがあれば、AIに聞く。
  3. 出来上がった結果をベースに、「なぜ動いているのか」という構造を逆に理解していく。

「習うより慣れろ」を極限まで加速させたこの学習法は、従来の100倍のスピードで本質への理解を促すでしょう。恐れず使い倒し、とにかくたくさん作ってみる。その実践こそが、最強の学習法なのです。

2003年の私と、2025年の私たち

ふと、新卒1年目だった2003年のことを思い出します。

当時、私が初めて開発した1本のプログラム。要件定義から設計、開発まで、完成に2ヶ月弱かかりました。

今、同じものをAIを使って作ればどうなるでしょう。おそらく1日もかかりません。しかも、品質は当時の私が作ったものより遥かに高い。プログラミング言語の名前さえ知っていれば、文法を知らなくてもできてしまうのです。

当時の私に今のAIがあったら、作業効率は20倍になっていたはずです。

では、その短縮された時間は何のためにあるのか?

それは、「新しいゲームのルール」を見つけるための時間です。

新しいルールを会得せよ

Windows 95の登場から約30年。私たちが積み上げてきたITの基本ルールは今、大きく壊れようとしています。

だからこそ、面白い。

このゲームチェンジの瞬間に立ち会えている私たちは、幸運です。

短縮された時間で、もっと多くのアイデアを試し、もっと多くの失敗をし、実体験として変化を感じること。

そうして誰よりも早く、この新しい産業の「基本ルール」を体で覚えた者だけが、次の30年を作る新しいビジネスを生み出せるのだと思います。

変化を恐れず、AIと共に「つくる」ことを楽しみましょう。

私たちの手元には今、魔法のような杖があるのだから🪄

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